『ズッコケ三人組』

このタイトルを聞いて、あの三人組が思い浮かんだ同士よ、こんにちは。

小さい頃に本を読んでいた男性が一度は通る道があるとしたら、かいけつゾロリだと思う。 わかりやすいストーリーと、キャッチーな展開で多くの人を虜にしたんじゃないだろうか。

そして、その次に通るものとして、自分はこのズッコケ三人組を挙げる。

この作品を知らない人に説明すると、ミドリ市花山町という架空の都市に住んでいるハチベエハカセ、モーちゃんの三人組が中心となって巻ごとに様々なテーマがオムニバス的に展開される作品群である。

様々なテーマといってもどのくらいかわかるだろうか。 作品総数、50巻。 自分は全部を読んだわけではないが、半分近くは読んだと思う。 どれもとてもおもしろかった。

その中でも、自分は『うわさのズッコケ株式会社』と『参上!ズッコケ忍者軍団』が好きだった。

株式会社はお弁当会社を設立する話。 行動力特化のハチベエが始めたながら、ハカセやモーちゃんの力もあって株式会社としていい感じになっているのが成功物語を見ているようで楽しい。 自分の株式のイメージってこれで固まった気がするな。

忍者軍団は、秘密の場所が他の学校に取られてしまったのでそれを取り返そうとする話。 戦いの描写もさることながら、作戦を練って立ち向かうってところがとてもワクワクした記憶がある。 自分は漫画を子供の頃は読んでなかったので、忍者への憧れを抱いたのはNARUTOではなくこれが最初だったと思う。

そう考えていたら、2018に40周年を記念してこの総選挙が開催されたことを思い出した。 あらためてランキングを見たら、先に挙げた2作品がワンツーフィニッシュ。 やっぱり面白いよね。 読んでない人がいたらぜひ読んでほしい。

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ズッコケ三人組は最後、卒業式で終了する。 最初の巻も小学校6年生であるため、たった1年間でこんなにたくさんの体験をこの三人組はしていたわけだ。 書かれた時期が長く、いろんな時事テーマが入ってくることもありあまり1年に感じないが、一応1年間。 自分の小学校6年生のときの記憶なんてまったくないから、少しだけ羨ましくもある。

児童書としては50巻で完結しているズッコケ三人組は、実は『ズッコケ中年三人組』という名前で一般書で続編が出ている。 全部で11巻も出ている。

児童書では出せないディープな話題も多く出ており、原作の登場人物が好きだった人ならこっちも楽しめると思う。 『ズッコケ三人組の未来報告』で示された未来の姿を思い出しながら読むと楽しさが増えるかも。


もちろん、『ズッコケ三人組』は児童書や一般書にとどまるような作品ではない。 メディアミックスとしてドラマやアニメ、漫画まで展開されている。

そんな『ズッコケ三人組』の世界を描いていたのは、那須正幹先生。 30歳に児童文学賞を受賞してデビューとなった先生。 被爆したという経験もあり、戦争や原爆をテーマにした作品が他にもある。 他の作品も読んでみたことがあるが、平和を第一にと考えられていた印象だ。


この記事を見て、狼狽えてしまってから10日。 www.poplar.co.jp

やっと、書ける状態になった。