2022年に印象に残ったボードゲーム

※この記事はボードゲームに交わるエトセトラ Advent Calendar 2022の12月11日の記事です。 昨日の記事は、Sato39さんの「ボドゲーマに2年間レビューを書き続けて神になった話|Sato39|note」でした。

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みなさま、はじめまして! または、お久しぶりです。

かめ(@sytkm)と申します。

昨年に引き続き、hal_99さんのボードゲームに関わるエトセトラに参加させていただきます。

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昨年は1年のまとめ的な投稿が多かったので、今年もそちらを書く予定でいたのですが、蓋を開けてびっくり、今年はそういった内容が少なく、戦戦恐恐としております。

ただ、今からネタを考えようにもいいものができそうもないので、初志貫徹、1年の振り返りを書いていきます。


さて、2022年。 今年は前半にたくさん遊び、後半は諸々忙しくなってしまいあまり遊べない1年となりました。 しかし、たくさん遊んだ前半ではクローズ会のほか、BGAの年間プレミアム会員になっていることもあり、オンラインでも楽しんでいました。

今回はその中でも印象に残ったボードゲームをいくつか紹介します。

リストだけみたい方はこちらをどうぞ。

パパヨー

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最初に紹介するのはパパヨー。

「ハーツ」をベースにしたマストフォローのトリックテイキングゲームです。 ベースにしているゲームと同じく、受け取ると減点されるカードがあるので、トリックを取らないようにすることが勝利に繋がります。

通常の「ハーツ」との違いは、スートが1つ多い点。 そのスートはパパヨーと呼ばれ、点数分が失点となるものなのですが、他のスートに比べカード枚数が2倍あり、失点しやすさが高まっています。

何が印象に残ったかというと、1ラウンドごとに圧倒的負けとなるプレイヤーが生まれること。 もちろん「ハーツ」も似たような状況となるのですが、失点が多い分インパクトは大違い。

その衝撃は計り知れず、一緒に遊んだ人になにか遊ぼうと言ったときには、「パパヨー以外で」と言われるくらいだったので、相当なものだったんじゃないかと思っています。

自分もオンラインで知らない人と遊んだときに同じ状況になったので、気持ちがわかる、そんなゲームでした。

バンディド

続いては、バンディド。

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日本語版がすごろくやさんから出ている、犯人を牢屋から逃さないように道を塞いでいくタイルプレースメントゲームです。

手札として3枚道が描いてあるカードが配られ、1枚場に道が繋がるように配置したら1枚カードを山札から引いてから次のプレイヤーの手番になります。 それを繰り返し、すべての道を防げたらプレイヤー側の勝利となります。

相手と協力しながらカードを配置していく、かなりお手軽に遊べるゲームなのですが、印象に残ったのはゲーム内で遊ぶプレイヤーのELOと呼ばれるレート。

このゲームは、協力ゲームということもあり、BGAではレートの下降がなく、勝ったら1上昇するという単純な仕組みです。 そんな中、オンラインで相手のレートが見えたときに、1,000を超えているのはざらであり、ときどき10,000を超えているユーザーもいるわけなのです。 このゲームに10,000回以上も勝利したの!?という驚きがあり、印象に残っています。

イッツアワンダフルワールド

次に紹介するのは、「イッツ ア ワンダフルワールド」です。

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このゲームはまだβ版ですがBGAに登場したことでよく遊ぶようになったドラフトゲームです。 カードをドラフトし、リソース生産&建築を行っていわゆる拡大再生産を進めていきます。 リアルでも持っているのですが、準備なく始められるため、遊んだ回数が増えたことになります。

ドラフトゲームでは定番っちゃあ定番になりつつあるこのゲームですが、自分はこのゲームを、今年はソロプレイモードでたくさん遊びました。

実はBGAでは、トレーニングモードのみですがソロプレイモードが遊べるゲームがいくつか*1あり、このイッツアワンダフルワールドもそのひとつとなっています。

実際の説明書にも書いてある6つのソロシナリオがBGA上で遊べるため、それらをすべて最高評価にするために毎日電車の中などで遊んでいました。

いかに点数を伸ばすかのみに焦点をあてられるため一人でパズルを解いてる感覚になるのも楽しいです。 なんとか無事今年中にすべてのソロシナリオを一番評価が高いゴールドで達成することができたので、かなり満足しています。

Hidden Leaders

続いては「Hidden Leaders」です。

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こちらの詳細な遊び方などはブログに書いていますが、簡単に紹介すると、正体隠匿のハンドマネージメント&セットコレクションゲームです。

他人に隠された派閥となり、その派閥が勝利するようにカードを出してコマを動かすことを行います。 カードを一定枚数出し、終了条件が満たされた際に勝利した派閥に属していたら勝利となります。

印象に残ったポイントとしては、自分が苦手な正体隠匿ゲームをとても楽しく遊べたという点ですね。

もちろん、こちらは正体がバレても負けになるわけではないという点で他の正体隠匿ゲームとはちょっと違っていますが、ああ、こういうところがおもしろいんだなあということがわかりました。 遊ぶゲームの幅を広げられたことでとても良かったと思っています。

SCOUT

続いては「SCOUT」

今年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品です。 自分はオインク版を持っています。

もともとがワンモアゲーム!さんの「スカウト!」なので、知っている人も多いかもしれませんが、手札の順番を変えられないという制限の中で、場に出ている役よりも強い役を出していくゲームです。 カードを出せない場合は場から1枚カードをスカウトというかたちで獲得、ということを繰り返します。

カードを出せたら出ているカードが得点となり、何ラウンドか行ったあと最も点数が高い人が勝利となります。

富豪的な感覚で楽しめるこのゲーム、ただ単純に出すだけでは強い役を出すことができないので、どのタイミングでスカウトし、自分の手札をよりよいものに仕上げていくかを考えるのがポイントだと思っています。

上手くいって全部出しきれたときはとても気持ち良いですね。 また、行けたと思った役を返されたときは純粋にすごいという感想が出てきます。

次は上手くやりたい、という思いが強くなり、何度も遊んでしまうことも。

普通の大富豪よりは難しいルールですが、一度理解すればこの奥深さを味わえるという点でもあまりボードゲームをしない人でもハマるところが印象に残っており、おすすめです。

ニューフロンティア

最後は「ニューフロンティア」

レース・フォー・ザ・ギャラクシーのボードゲーム版という位置づけとなっている、惑星開拓ゲームです。

ゲームの大きな特徴は手番になったら7つのアクションから1つ選び、他のプレイヤーも同じアクションを選ぶ、いわゆるヴァリアブルフェーズオーダーを採用していること。 似たようなシステムだとプエルトリコが一番有名なゲームですかね。

手番ごとにアクションを行い、何もなかった惑星を発展させていきます。

まず言えることが、とにかくコンポーネントが大きい。 箱も大きいのですが、こんな大きさいる?というような円形の惑星タイル。 袋からランダムに取り出すのですが、その袋も大きく、引くときには別のなにかをしているよう。

また、プレイヤーボードも机が小さい人のことを考えてないのか!といいたくなるような場所の取り具合で、視界いっぱいにニューフロンティアの世界が広がります。

しかしながら、このコンポーネントの大きさは強制的にこの惑星開拓の世界に引き込んでくれているみたいで、そういうことも考えているのかな?と思いました。

もうひとつ感じたのが、テキストも多く、複雑そうに見えて簡単にできたこと。 これは、レース・フォー・ザ・ギャラクシーを一度やったことがあるからなのかもしれませんが、意外とすんなりゲームが遊べ、最大限楽しめたと思っています。

一度でもレース・フォー・ザ・ギャラクシーを遊んだことがあるならぜひともこちらもお試しいただきたいです。


さて、ゲームを6つ紹介しました。

比較的軽めなボードゲームが多めとなりましたね。 ですがVFIAsia*2を筆頭にたくさん連絡が来ているので、遊んでいないゲームが自宅にたまり続けるようになってしまいました。 なんとかして楽しんでいきたいところです。

年間を通して、オンラインとオフラインの半々でボードゲームを遊ぶようになって、それぞれの良さを感じられるようになった1年だと思っています。

オンラインは準備も少なく、様々なゲームをすぐに遊べるのでお手軽な反面、どちらかというとゲームのシステムをなぞっている感覚になってしまうことがありました。 相手が見えないため、ボイスチャット等で繋がっていないと、相手から人間味を感じることが少なく、上記に拍車をかけているように感じました。

オフラインではモノや人が集まってないとできないという物理的制限があまりにも大きいですが、ゲームを一緒にやるという感覚は強く、また、その世界に入り込めるように思えます。 Kickstarterでよくあるデラックス版というのはそういった体験を大事にしようとしているのかな?と思いました。

どちらもいい点があるので、うまく使い分けながら、来年はより良いボードゲームライフを楽しんでいきたいです。

明日はテトランパトルさんのBGAで好きなゲームをやり続けられる幸せの話みたいです。楽しみですね!

それではまた。

P.S.そういえば、好きなボードゲームであるKeyFlowerが完全日本語版として発売されました。 キープルというワーカーをアクションにも競りにも使うという、かなり特徴的で面白い作品です。 みなさんぜひ遊んでくださいね。BGAでも遊べます!

*1:アグリコラなども

*2:Kickstarterのリワードのフルフィルメントを主に担当