位置情報ゲームと横浜

よろしくお願いします。

お盆ですね。ぼくは前回からの間に横浜に行ったり宇治に行ったりしていました。 本日はその横浜についてつらつらと書いていこうと思います。

横浜ではポケモンGO。初日にも関わらず多くの人が訪れていて現場は大混雑でした。 年齢層も老若男女問わずたくさんの方がいらっしゃって、ポケモンというIPの凄さを実感する一日でしたね。 その状況は下に詳しく。 昨年、2016年7月21日に日本でリリースされてからARゲームという枠で取り上げられていたような気がしましたが、今は位置情報ゲームとなっている印象を受けます。 位置情報ゲームはたくさんの種類がありますね。

そういえば、高校生のころぼくは白猫で有名なコロプラが行っていた「コロニーな生活 PLUS」という位置情報ゲームにハマっていました。 今はVRに力を入れている(と個人的に感じる)コロプラですが、この社名は元々提供していた上記のゲームから名付けられています。

コロニーな生活 PLUSは位置情報ゲームに街育成要素を追加したようなシステムのゲームです。 移動した場所で位置情報の登録をすると、前回位置情報の登録をした場所からどのくらいの距離移動したのかが計算され移動距離に応じたゲーム内通貨が貰えます。 その貰ったゲーム内通貨を使いアイテムを購入して街を発展させていくといった内容になっています。 さらに詳しい内容はWikipediaに書いてあるのでそちらをどうぞ。

コロニーな生活 PLUSは位置情報ゲームの中でも「ロケーション」に大きな意味をもたせたゲームでした。 前述で移動距離に応じたゲーム内通貨で街を発展させていくと書きましたが、このゲームの本質は街の発展ではなくそのロケーション限定での行動だと思います。

そのロケーションに行っておみやげを買う。
そのロケーションに行って自分のおみやげを取引する。
そのロケーションに行って地域を踏破する。

このゲームをやっていたぼくは、ロケーションの価値を重要視することが位置情報ゲームに必要なことだと考えていました。

ポケモンGOが流行った今考えると、そんなことはないようですよね。 今のポケモンGOでロケーションの価値というものは全く重要ではありません。 世界規模のゲームなので仕方がないのかもしれませんが、一番簡単に場所の価値を示すことができる限定ポケモンというものは地域で分けられています。 ロケーションに関する要素は2017年の6月頃に実装された新ジムバトルでのジムバッジぐらいでしょうか。 それが実装される前は無いに等しいようなものでした。

ではポケモンGOは何に大きな意味を持たせているのでしょうか。 ロケーションは前述したようにあまり意味を持たせていません。 移動距離はポケモンのタマゴを孵化させるときに使うことと相棒にしたときに一定距離移動したらもらえるアメに関わってきますね。 しかし大きな意味があるかというとそうではない、実質サブ要素でなくても問題はないと思います。

ポケモンGOで何をしているか考えてみましょう。 近くのスポットに行ってアイテムを貰う。 近くのジムに配置してあるポケモンと戦う。 近くに出てくるポケモンを捕まえる。 近場にいるトレーナーと協力して強大なレイドボスに立ち向かう。 何をしているか改めて考えてみると実は遠距離の移動ではなく近距離の移動が大きな鍵になっているのではないかと思います。

ポケモンGOをやってない人にポケモンGOをやっていると言うとよく聞かれる言葉があります。 「この近くでは何か珍しいポケモンが取れるの?」 「ここだと何かいいことがあるの?」 結局ポケモンGOはそのようなゲームではないんですよね。 確かに巣といわれるような、公園など特定のポケモンがよく出現するような場所はあります。 しかしそれも2週間ごとに入れ替わりますし、その場所の価値を一時的にしか変動させるようなものでしかありません。

ぼくは位置情報ゲームとして最も特筆すべき要素であるロケーションの価値がポケモンGOにあったらどうなるのかこのイベントが始まる前から気になっていました。 今(2017/8/9~2017/8/15)行われている横浜イベントは、この疑問を解決する、ロケーションに意味を持たせたイベントです。 海外限定ポケモンバリヤードや珍しいアンノーンが出現し、色違いのピカチュウコイキングなども出やすくなっています。 この期間限定のジムが登場し、ジムバッジもゲットできます。 また、限定のレイドバトルも行われています。 現地に行ってみようと思いました。

いざ横浜に行ってみると、そのパワーはここまで凄まじいのかと感動すら覚えるほどになりました。溢れんばかりの人。人。人。 皆一心不乱にスマートフォンを凝視し、指をせわしなく動かしています。 アンノーンは六種類出現することもあり全種類をコンプリートするために人はその影を追い求めていました。 やれあっちにいるぞそっちにいるぞ、人は見つけるたびに重い腰を動かして移動します。 人の流れでどこにポケモンがいるかわかる程でした。 かんかん照りの太陽は休むことなく歩きゆく人に日光をこれでもかと浴びせます。 暑さでスマートフォンはカイロのように。 通信環境は酷いったらありゃしません。 少しでも移動するとエラーで表示されなくなります。 そうなったらどうしようもないのでアプリを再起動。 再起動するたびに表示される注意書きにうんざりします。 友人はMVMOだったのですが、3大キャリアのぼくよりも通信環境が悪くまともにゲームをすることすら難しそうな状況でした。*1 タオルは汗ですぐにビショビショに。 近くのコンビニのジュースの棚は空っぽ。 あるのはエナジードリンクのみ。 自販機はお昼すぎにはほぼ全てのペットボトルのボタンには無慈悲な赤いランプが点灯していました。*2 ギリギリ買えたジュースも全く冷えていませんでした。

こんな状況であったにも関わらず、現地にそれほどの悲壮感はありませんでした。 捕まえることのできた珍しいポケモンに小さなお子さんの口角は上がり、それを見た親御さんもにっこり。 捕まえたポケモンの強さを比べひと目もはばからず一喜一憂する夫婦。 木陰で休んでる彼女にせがまれ場所の反対側に捕まえに行かされる彼氏。 偶然現地で会った知り合いらしき人と会話を弾ませるお年寄りの集団。 皆が皆、内心はわかりませんが口々に言っていました。「来てよかった」と。

少し美化しすぎたかもしれませんが、こんな感じでした。

ここまでたくさんの人を動かすスマートフォンゲームはなかったのではないでしょうか。 自分がやっていることを正当化したくて褒めているのかもしれませんが、現実とリンクするゲームの圧力に押しつぶされたみたいです。 次に流行るゲームはどんなものか想像すらつきませんが、これ以上になることを考えると身震いすらしてきます。 ポケモンGOより楽しいものになるとすごいですね。

最後にですが、ぼくはアンノーンMも色違いのピカチュウコイキングも捕まえることができなかったので来てよかったとは思いませんでした。それではまた。

*1:今は中継車が来たり限定ポケモンの出現範囲が広がったことでマシになっているらしいです

*2:遠くのコンビニにいけば行くほど売れ残っていましたが