あひっ!?♥な、なんれこんな……おかひぃ、からだがおかひぃぃ!♥♥
ここを引用したということで察してほしい。
- 作者:大空, 赤城
- 発売日: 2017/10/18
- メディア: 文庫
この作品は映画化もされた、青春を描いた切ない物語、『二度目の夏、二度と会えない君』の作者、赤城大空の作品だ。 自分も昔感想を書いている。
いや、最初の引用文でこんな綺麗事な紹介なんて出しても無駄に決まっている。
この作品は、アニメにもなった、下品極まりないライトノベル、『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』の作者である赤城大空の、その系譜を継ぐ、どころではなく超えているかもしれない作品だ。
主人公は古屋晴久。 霊的災害に対処する退魔師の育成機関として創設された、都立退魔学園の落ちこぼれ1年生。 落ちこぼれているのにもいろいろ理由があるのだが、それは置いておく。
そんな古屋が使える退魔術が絶頂除霊*1。 文字列で想像できるかもしれないが、退魔したい相手の快楽媚孔を突くことでイかせることで退魔を行うというものだ。
もう一度書こう。 退魔したい相手の快楽媚孔を突くことでイかせることで退魔を行うというものだ。
この退魔術は強力だということが名家である宗谷家の娘、宗谷美咲の目にとまりチームを組むことから話が展開していく。 もともと古屋の世話をしていた葛乃葉楓とも因縁があり、(主に恋愛面で)バチバチにやりあうところも魅力の一つ。
このあと、実は性遺物(?)にとりつかれた影響だったり、それとは別に声が聞こえてきたりといろいろあるのだが、そんなことはどうでもいい。
はっきり言おう。 馬鹿な小説である。下品な小説である。 これが中高生が読むと思うと、昨今の規制もやむなしだと思ってしまう。
基本は退魔なので、バトル描写が多く入ってくる。 しかし、除霊の方法がイかせるということである以上、どうあがいても行き着く先は絶頂だ。
真面目に書いているが、つまるところ、最初に引用したようなテキストが多々見られる。 これは巻を追うにつれて顕著になっていく。 仕方がないが、本当に自重してほしい。
ただ、そういった描写を笑い飛ばしつつ、ラブコメとして読むとしたらとても面白い。 もちろんこうった作品にはお約束だが、主人公の鈍感さ*2も相まり、次々読み進めたくなる。 主人公に当たりが強めのヒロインが多い気がするが、それもまた一興であろう。
とにかく最初の1~2巻では、読んでいくだけでバカバカしく、楽しくなってくるので、疲れた身体にはぴったりだと思う。 下品なことに耐性があるならばぜひ。